必要以上にベタベタ触ったそのキャラ弁、本当に子供に食べさせて大丈夫?
実際に私もキャラ弁を作ったことがありますし、お弁当の中身を見たときの娘のキラキラした笑顔は忘れられません。かわいいお弁当に子どもたちは大喜び。
私が作らなくなった理由は3つあります。
衛生的に作るのが大変、味と栄養バランスがなおざりになる、時間がない。
キャラ弁を作ると予防の3原則が守れない
衛生に配慮し、早朝からキャラ弁を作るお母さん達を私は素直に尊敬します。だって、衛生的にキャラ弁を作るのってとても難しいんですよ。
暖かくなってくると食べ物が腐りやすくなったり、食中毒が起こりやすくなってきますね。まだ抵抗力の弱い小さな子供たちは、食中毒が重症化することがしばしばあります。
食中毒を予防するためには3つの守るべきルールがあります。
つけない
食中毒を起こす細菌は生の肉や魚、野菜などの生鮮食品に付いています。生鮮食品に触れるとその細菌が手について、手に付いた細菌がお弁当のおにぎりやおかずについて食中毒が起こる原因となってしまいます。果物や野菜など、そのまま生で食べるものをお弁当に入れるときは、よく洗ってから水分をふき取りましょう。
また、手から食品に細菌を付けないよう、調理の前や調理中に生肉や魚・卵などを触った後、そして食事の前にも石けんで手を洗いましょう。
途中で子どものおむつ替えや、鼻水をかんだりした時も手をよく洗いましょう。
増やさない
よく洗っていても、手には目に見えない細菌が残っているものです。目には見えないものですから、増やさないようにしなければいけません。
細菌の増えやすい温度は20~40度。生鮮食品は買い物から帰ってきたらすぐに冷蔵庫、冷凍庫に入れましょう。また、調理したお弁当のおかずはすぐに冷めるように、広げて冷ましましょう。
手作りの冷凍食品を凍ったままお弁当に詰めて、自然解凍させるのは避けましょう。
やっつける(殺菌する)
細菌は熱に弱いものがほとんどです(ノロウイルスは85度)。お弁当のおかずは十分に加熱しましょう。
加熱の目安は、中心部を75度で1分間以上加熱すること。家庭で作るお弁当は、毎日毎朝中心温度を測る必要はありませんが、もし中心温度計があるならたまに確認してみるのもいいですね。
また、前日の夕飯をお弁当のおかずに入れるときは詰める前に温めなおしましょう。電子レンジで温め直す際は、時々上下をひっくり返したり、かきまぜるなどして加熱ムラのないようにしましょう。
見た目に気を取られて、味と栄養バランスがなおざりに
頑張ってキャラ弁作った時に限って子どもが残すことありませんか?
先日、ママ友と幼稚園のお弁当について話しているときに、
うちの子、頑張ってキャラ弁作った日に限って残してくるんだけど…。
キャラ弁を残しがちな理由は3つあります。
- 食べにくい
- 主食・主菜・副菜のバランスがおかしい
- 美味しくない
キャラ弁が食べにくい
おにぎりやお弁当の上に色々なパーツが乗っていると、まだフォークやスプーン、お箸が上手に使えない小さな子供たちは食べにくいようです。
また食べるのに時間がかかってしまうと、お弁当を早く食べ終わった子どもたちと遊ぶ時間が少なくなってしまいます。
主食・主菜・副菜のバランスがおかしい
キャラ弁にすると主食であるおにぎりの量が多くなって、主食や副菜の量が少なくなってしまうことがあります。実際に私もキャラ弁を作った時に、長女からおにぎりが多すぎると苦情が出ました。
幼稚園児のお弁当の配分は、主食:主菜:副菜=3:2:1です。
主菜を1、副菜を2とすることもあるようですが、小さな子供の場合幼稚園のお弁当は食べやすいように主菜多めを推奨します。
大好きなおかずが入っていた方が食べやすい!
その代わりに、朝食と夕食で野菜をたくさん食べさせましょう。
美味しくない
おにぎりを似せたいキャラに染めるためのデコフリ。食べたことありますか?
おにぎりが美味しくないという長女の一声で、実際に食べてみてびっくり。美味しいふりかけ味の奥に潜むなんだか独特の風味。あまりにも長女から不評だったので、使わなくなりました。
それから、ウインナーの飾り切りを止める揚げたスパゲティも我が子には不評でした。大好きなウインナーに、異なる食感のスパゲティが入っているのが理由なようです。
見た目にこだわりすぎて、味がなおざりになってしまったらもともこもありませんからね。
衛生的で子どもが完食してくれるキャラ弁を作るには?
それでは、衛生的でおいしいキャラ弁を作るためにはどのような方法があるのでしょうか?
お弁当を作る前
- 手をしっかり洗いましょう。
- 調理器具、お弁当箱もきれいに洗ったものを使いましょう。皆さんはお弁当の蓋についているパッキン、きちんとはずして洗っていますか?パッキン部分は汚れが残りやすいので、しばらく洗ていないとすぐにカビや細菌が繁殖してしまします。必ず分解してきれいに洗いましょう。また、洗った後は清潔な布巾で水分をふき取りましょう。
お弁当を作るとき、詰めるとき
おにぎり
- 手には細菌やウイルスがいっぱい付いています。おにぎりを握るときにラップを使いましょう。細菌やウイルスが付きにくく衛生的です。
- 海苔パンチがあると、おにぎりにいろんな表情を簡単に付けられてとっても便利ですよね。最近では100円ショップでもいろいろな種類が売っていて簡単に海苔でいろんな表情が作れます。しかし、この海苔パンチは細部まできれいに洗うことができないもが多く出回っています。そのようなものは使わないようにしましょう。
出来上がったパーツは菜箸や専用のピンセットを使うようにしましょう。
おかず
- 冷凍食品などは中心までよく加熱しましょう。75度1分以上の加熱が必要でしたよね。電子レンジを使うときは、加熱ムラのないように気を付けましょう。ハム、かまぼこなどそのまま食べられるものでも、加熱してから詰めるようにしましょう。
- 汁気のあるものはお弁当には入れないようにしましょう。お浸しなどを入れるときは、鰹節やすりごまゴマをかけてなるべく汁が出ないようにしてあげましょう。
- 生野菜はなるべく使わないようにしましょう。レタスをバラン代わりに入れるとすごく可愛くて見栄えしますが、お弁当を食べる頃には水分が出てお弁当が痛む原因になります。そしてなにより、バラン代わりのレタスは美味しくないです(シナシナになったレタスが好きな人がいたらごめんなさい)。また、ミニトマトをお弁当の彩として入れるときには、ヘタを取ってよく洗い水分をキッチンペーパーでふき取りましょう。
しっかり冷ましてから蓋をする
お弁当のおかずはしっかり冷ましてから詰めて、蓋を閉めましょう。熱いままおかずを詰めると、水滴がついてしまいお弁当の中が蒸れてしまい傷む原因になります。
キャラ弁を作ったらまずは試食してみて
キャラ弁を作ったら一度同じものをお昼に食べてみよう!
出来れば、軽くお弁当箱を振ってみたりすると忠実に再現できるはずです。きっと新しい発見があると思います。出来立てと常温で5,6時間放置されたお弁当は味と食感、においが違います。
試食すればもっとおいしいキャラ弁ができるはずです。
そもそも時間がない
すみません。色々偉そうに言いましたが、結局これにつきる。
ただでさえ細かい細工が必要なデコ弁。衛生的に作ろうとしたら、朝からくたくたです。
キャラ弁を作るなら前日準備が必須
キャラ弁に限らず、前日に準備できることは前日に下ごしらえしておきましょう。
例えばブロッコリーを子房に分けておく、ウインナーをタコさんに切っておく、にんじんを花型にしておくなど、当日朝に加熱しておくだけにすると朝が少し楽になります。
もし、前日に作っておいたおかずや冷凍していたおかずをお弁当に詰めるなら、必ず加熱して冷ましてからお弁当に詰めましょう。
まとめ
キャラ弁を衛生的においしく作る方法はあるけれど、やはり大変。
しかし、抵抗力の弱い子供は、食中毒が重症化しやすいです。
衛生的にキャラ弁を作るなら、パーツは加熱してピンセットを使って、直接手で触れないように気を付けましょう。
衛生的で子どもが喜ぶキャラ弁、たまには早起きして作ってあげたいですね。