虫唾が走るほど虫の嫌いな私が、ついに大量発生していたヒメカツオブシムシを完全駆除することに成功しました。
安心してください。おぞましい幼虫成虫の写真は載せていません。
完全駆除に至るまでには2年もの長い月日を要しました。
もう最初の1年はノイローゼ状態。床に落ちているゴミまでもが、ヒメカツオブシムシに見えていました。その上、夢にまでヒメカツオブシムシが出てくる始末。寝ても覚めても考えるのはヒメカツオブシムシのことばかり。
ピークの時には1日20匹もの成虫を駆除していました。それが何週間も続くのです。
ネットで検索しても、ヒメカツオブシムシの一般的な駆除の方法ばかり。衣類にアイロンをあててうんぬん。
私の知りたかったことは、発生源と思われる和室の畳の下にいるヒメカツオブシムシの完全駆除の方法。実際に和室での駆除に成功したブログにはたどり着けませんでした。
和室のヒメカツオブシムシの大量発生に悩んでいる皆様のお役に立てれば幸いです。
引越先の先住民はヒメカツオブシムシ

ヒメカツオブシムシとの出会いは4年前。新年度に備え3月上旬に引越をしました。荷物がある程度片付いたころ、見慣れぬ毛虫のような生物を発見。叩き潰そうと狙いを定めているうちに逃げてしまいました。そう、この時の毛虫のような生物こそが、ヒメカツオブシムシの幼虫だったのです。
幼虫を取り逃がしたことをすっかり忘れていた4月下旬、夜に寝室の和室で子どもを寝かしつけていると黒い小さな昆虫が枕元にいました。すぐにでも叩き潰したいところですが、ここはぐっと我慢して子どもの寝かしつけを優先。子どもが完全に寝たあと生け捕りにして、外に逃がしてあげました。
翌日、今度はお昼寝の寝かしつけ。
また枕元に黒い小さな昆虫を見つけました。しかも、今度は2匹。よく見ると足元にも2匹。合計4匹もの黒い小さな昆虫が寝室の布団の上にいるのです。さっさと退治して、これはおかしいと即検索です。
するとでました!ヒメカツオブシムシ。幼虫は引っ越し直後に見た、あの毛虫です。調べていくうちに、このヒメカツオブシムが厄介な虫であることがわかりました。
ヒメカツオブシムシを駆除するにはその生態を熟知すべし
生態の要約
幼虫の期間が長く、300~600日で成虫となる。幼虫は1年間絶食していても生きられる。
蛹から成虫になるとすぐに交尾。メスは1週間以内に20~100個とも言われる卵の80%以上を産卵する。
産卵が終わると光に集まるようになる。花の蜜を吸い力を蓄えて残りの卵を産卵する。
卵は10日から1ヵ月程で孵化する。
ヒメカツオブシムシの発生源特定が駆除の要
部屋の中をうろつく成虫、あいつらはもう交尾済みでしかも産卵済みです。
つまり、成虫をいくら駆除したところで発生源にある無数の卵を壊滅しない限り、翌年もまた成虫が室内で発生してしまうのです。
そこで、必要となるのが発生源の特定。 和室なら怪しいのは畳の下。面倒ですが畳をあげて駆除することをおすすめします。
卵も成虫も65度以上で死滅
ほとんどの昆虫は卵・成虫にかかわらず65度以上で死滅します。
衣類ならばアイロン、押入れの毛布やシーツは洗濯したあとコインランドリーの乾燥機、和室の畳ならスチームクリーナが有効です。
私も、この情報を知ってすぐにスチームクリーナーを買いました。購入したのはアイリスオーヤマのスチームクリーナー。価格は5000円程度でした。ヒメカツオブシムシを全滅させるためだけに購入したので、安いものをゲット。安くても100度のスチームが出るので卵にも有効です。
もし、スチームクリーナーをお持ちでないらなら、ぜひとも購入を検討されてください。スチームクリーナーは普段の掃除にも使えるので、買って損はないですよ!
ヒメカツオブシムシの駆除目的ならば、アイリスオーヤマで十分だけれどもっと高性能なスチームクリーナーが欲しい方にはケルヒャーのスチームクリーナーがおすすめ。143度の高温で ヒメカツオブシムシの卵も一網打尽です。付属のパーツもたくさんついていて、ありとあらゆる場所をキレイに掃除できます。 ただし、連続使用時間が6分と短いので素早く作業を行わないといけないのが難点。
スチームクリーナー活躍中の記事はこちら↓
ピレスロイド系殺虫剤が有効。卵には殺虫成分が効きにくい
スチームクリーナのみでも駆除できるそうですが、私は念のため殺虫剤も併用しました。畳をあげた後、壁と床板の間に隙間があります。そこに殺虫剤を噴霧しました。使用した殺虫剤は虫コロリアースです。ちゃんと対象害虫にカツオブシムシと書いてありますよ。

押入れにはミセスロイド。
押入れの布団を出し入れするときに邪魔にならないように、クローゼット用のミセスロイドをダイソーの突っ張り棒にひっかけて使用しました。
それから、駆除が終わった後も1ヵ月はキンチョウリキッドを昼夜問わず、つけっぱなしにしていました。化学的根拠は見つけられませんでしたが、どこかでアースノーマットよりキンチョウリキッドのほうが効くと見たので、藁をもすがる思いで新たに購入しました。
どれもピレスロイド系です。
私が行った完全駆除の方法

発生源の根絶
和室の場合、発生源のほとんどは畳の下です。
何度も言うように、ヒメカツオブシムシの完全駆除には発生源を見つけて壊滅することが重要です。
私が和室の畳の下だと気づいたのは、ヒメカツオブシムシの成虫の98%が和室から見つかること。家具の裏や中身、押入れの中をひっくり返してみても発生源が特定できなかったことから、畳の下に発生源があると確信しました。畳を持ち上げるとそこには無数の抜け殻。成虫は見つけられなかったので、床板の壁の隙間に目をつけました。

私が行った駆除の方法を簡単にまとめたものが、下記の通りです。
- タンスの裏を掃除→スチームクリーナー
- 畳をあげて掃除機で抜け殻を掃除
- スチームクリーナーで畳の裏と床板を加熱
- 壁と床板の間に殺虫剤を噴霧
- 仕上げに畳の表もスチームクリーナで掃除
- 押入れの毛布・シーツは洗濯した後、コインランドリーの乾燥機で乾燥→
圧縮袋にいれて収納 - 1ヵ月後、1~5までを繰り返す。
それではひとつづつ詳しく見ていきましょう。
30代専業主婦の私一人でもできました!
1、まずは和室に置いている家具を掃除します。裏側に付いたホコリを取ったら、念のためにスチームクリーナーをかけておきましょう。

2、次に家具を移動して畳をあげます。畳の側面にヒメカツオブシムシがくっついていることがあるので、畳はゆっくりあげましょう。
私は畳のへりにマイナスドライバーを差し込んで、てこの原理で少しづつ持ち上げました。重たいけど女性一人でもギリギリなんとかできます。
畳の裏や床下にたくさんの抜け殻が落ちているので、掃除機を使って吸い込みます。掃除機は使ったらすぐに中のごみを捨てましょう。そのままにしておくと掃除機の中で繁殖します。
3、抜け殻を吸い取ったら、畳の裏側と側面、床板にもチームクリーナをかけます。卵を全滅させられるように、念入りにかけてください。
4、壁と床板の間に虫コロリアースを噴霧します。
5、仕上げに畳の表もスチームクリーナで掃除します。
6、押入れの毛布・シーツは洗濯した後、コインランドリーの乾燥機で乾燥し、圧縮袋にいれて収納しました。仕上げに押入れ用のミセスロイドを置きました。
7、1ヵ月後、1~5までを繰り返します。これは、1ヵ月前に駆除しきれなかった卵が孵化して幼虫になるからです。面倒ですが、もう一度行いましょう。
見つけた成虫はガムテープで捕獲
一日に何十匹ものヒメカツオブシムシの成虫を駆除します。
最初はティッシュペーパーで捕まえていたのですが、ティッシュがもったいない。何かいい方法がないかと探していたら、ガムテープにくっつけて粘着面を折りたたむというものがありました。
ヒメカツオブシムシはその場にじっとしていることがほとんどですから、ガムテープにくっつける方法が一番です。
しかも粘着面を折りたためば、憎きカツオブシムシの姿を見ることもありません。
キンチョウリキッドは昼夜問わずつけっぱなし
カツオブシムシを駆除した後もキンチョウリキッドをつけっぱなしにしていました。
ヒメカツオブシムシの完全駆除まとめ
どんなにきれいに清掃していても、大量発生しうるヒメカツオブシムシ。一度発生してしまうとその生態故、完全駆除は非常に困難を極めます。
我が家では駆除した翌年、春のシーズン中にヒメカツオブシムシの成虫を2匹見つけてガムテープで駆除。その年以降、自宅でヒメカツオブシムシを見つけることはありません。完全駆除に成功です。
完全駆除には、発生源の特定と卵の壊滅が必要不可欠。スチームクリーナーと殺虫剤の併用で完全駆除が可能です。
皆様のおうちのヒメカツオブシムシが完全駆除できますように!