恥ずかしながら私、結婚10年目にして初めて本みりんを購入しました。
夫の実家は本みりん派、私の実家はあってもみりん風調味料。基本的に、料理酒と砂糖で代用する家庭で育ちました。
新婚の頃、本みりんを使わない私をみて驚く夫。煮物にみりんを使ってと言われて、みりん風調味料を使ってひと悶着あったっけ。
あの一件以来、我が家ではみりんを使わず料理酒と砂糖で代用し続けてきました。私も意地になっていたのでしょうね。
しかし、もう結婚10年。節目の年ということで夫の希望どおり、本みりんを使って料理してみたところ、まぁびっくり!見た目も味もだいぶ違いますよ奥さん‼
そんなこと知ってるって⁉そんなこと言わずにちょっと聞いてください。
本みりんって何でこんなに高いの⁉本みりんとは何?
私が本みりんを買ってこなかった理由の一つは、とにかく価格が高いということ。みりん風調味料の倍以上の値段がしますよね。なんであんなに高いのよ。
本みりんが高いのはお酒の仲間だから
なんと本みりんはアルコール度数が14度!だから、本みりんはお酒を取り扱える酒屋やスーパーに置いてあるのです。酒税法により、税金が加算されるから価格が高くなるんですね。
ものは試しです。そのまま飲んでみましょう。えぇい!ままよ‼
なんと甘くておいしい!さすがに14度もあるのでぐびぐびはいけませんが、夏は氷入れてロックで飲んでもおいしそう。
タカラ本みりん、そのまま飲んでもいけるではないか。高いだけはあるね!
そしてみりんがお酒であるため、アルコールの調理効果が期待できます。煮崩れを防ぐ、臭みをとる、味がしみこみやすくなるといった効果です。
おいしいのには訳があった。メイラード反応(非酵素的褐変反応)
メイラード反応、別名アミノカルボニル反応。学生時代、教科書で習いましたよ。肉を焼くとおいしそうな色と香りが生まれるでしょ?あれです。
みりんには糖分とアミノ酸が豊富に含まれているため、メイラード反応が起こりやすい食材と言えます。
一方、砂糖はカラメル化反応は起こしやすいですが、メイラード反応は起こしにくいのです。
つまり何が言いたいのかというと、砂糖と比べるとみりんの方が複雑なうまさが生まれますよってことです。
みりん風ってことは偽物?みりん風調味料の使い方
庶民の味方、みりん風調味料とは一体何でしょうか?
みりん風調味料にはアルコールはほとんど含まれていません。水あめなどの糖類とアミノ酸をまぜまぜすれば出来上がり。本みりんのように時間をかけて醸造するのとは違い、すぐに出来上がるのがみりん風調味料。
短時間にたくさんできるから、安価に提供できるのですね。
みりんタイプ(醸造調味料)
原材料を見てみましょう。我が家のみりんタイプは大好きなドラックストアコスモスのもの。九州のみんなコスモス大好きだよね⁉
原材料を見てみると、みりん風調味料にアルコールが入っているようなイメージ。
注目すべきは、原材料に塩が入っていること。塩分は1.6%なので、塩加減に注意しましょう。塩辛くなっちゃいますよ。また、アルコールも入っているため、和え物などに使用するときは煮切る必要があります。
一度、表にまとめてみましょう。
本みりん | みりん風調味料 | みりんタイプ | |
---|---|---|---|
度数 | 14%程度 | ほとんど含まない | 8〜20% |
原材料 | もち米、米麹、醸造アルコールまたは焼酎 | 水あめ、調味料、酸味料など | 水あめ、米麹、食塩など |
メリット | アルコールによる調理効果(煮くずれ防止、味がよくしみる、臭み消し)がある。 | アルコールを含まないので煮切る必要がない。安価 | アルコールによる調理効果がある。安価 |
デメリット | 高価。和え物などには煮切る必要がある。 | アルコールの調理効果が期待できない。 | 塩分を含む。和え物などには煮切る必要がある。 |
砂糖と料理酒でみりんの代わりになる⁉その分量と作り方
分量についてと気になる作り方
みりんがないときに必要なのは砂糖と料理酒。たったこれだけ。砂糖と料理酒なら、みんなあるよね⁉
みりんの代用として使うときは、砂糖:料理酒=1:3の割合で配合しましょう。小さじには5、大さじには15と数字が書いてありますよね。ということは、みりんが大さじ1必要な時は、砂糖小さじ1料理酒大さじ1という具合です。
逆に砂糖の代わりにみりんを使いたいときは?
では、砂糖の代わりにみりんを使いたいときはどうすればいいのか。その方法は簡単。みりんは砂糖の1.5倍。
砂糖大さじ1必要なら、みりん大さじ1.5で砂糖の代わりとして使えます。
もし、お菓子で大量のみりんを砂糖の代わりとして使いたいとき、大さじで測るのは面倒ですよね。そんなとき、重さも1.5倍で計量したらダメですよ!
重さで計量するときは砂糖の3倍みりんが必要です。つまり、砂糖10gをみりんで代用したいなら、みりんは30g必要ということ。
塩分を控えたいときは
料理酒には塩が入っています。これはそのままでは飲めないようにするため。これはみりんタイプと同じですね。塩が入っているおかげで酒税がかからず、安価で購入できるのです。
もし、あなたが塩分を控えたいのであれば、塩分の入っていない清酒を料理酒に使いましょう。塩なんて入っていない、おいしい清酒もしくは、料理用の清酒が売られています。料理酒より値は張りますが、うっかり塩分が高くなってしまう心配がなくなります。
本みりんの底力を見た!
肉じゃが 本みりん、みりんタイプ、砂糖+料理酒で比較
肉じゃがの材料をすべて炒め終わったところで、取り分けて調理しました。
出来上がった肉じゃががこちらです。おいしそうにできました。
右から本みりん、砂糖+料理酒、みりんタイプ。どれも醤油で味付けしたものです。
本みりんを使うとカドが取れてどうたらと聞いたことがありましたが、実際に食べてみるとわかる!
まさにカドがとれてます。まろやかで優しい甘さ。家族から1番人気でした。
本みりん、おいしいわ。
砂糖と料理酒で味付けした肉じゃが。もちろん、十分においしいですよ。
しかし、本みりんと比較すると甘さがガツンと舌に感じられます。
みりんタイプで作った肉じゃがです。なんだか見た目は一番おいしそう。
実際に食べてみると、本みりんと砂糖+料理酒の中間という感じ。本みりんほどまるくはないけど、砂糖よりは甘さが前面に来ない。そんな感じ。
まとめ
本みりん、みりん風調味料、みりんタイプ色々あるけれど、やっぱり本みりんおいしかった。
みりんの代わりに砂糖と料理酒でもOKだけど、本みりん使ってみたことない人は使ってみてほしい。人生観変わるかもよ⁉